免許取得に影響を与える病気とは

免許取得は、運転をしても良いと判断された人にのみ可能です。免許取得もしくは更新時に何らかの病気を抱えている場合、取得ができない恐れがあります。本記事では、どのような病気が免許取得に影響を与えるのかを解説します。

以下は免許証の取得・更新時の5つの質問です。この質問は持病・体質が原因となって運転に支障をきたさないかどうかを確かめるためのものです。この質問に対して虚偽の申請を行った場合は、懲役刑や罰金刑に課せられます。

• 過去5年間で、病気や明らかでない原因によって意識を失ったことがある。
• 過去5年間で、病気が原因で体の一部または全部が思い通りに動かせなくなったことがある。
• 過去5年間で、睡眠を十分取れているにもかかわらず、活動最中に眠り込んだことが週3回以上ある。
• 過去1年以内で、絶えずアルコールが入っている状態を3日以上続けたことが3回以上ある。
• 病気を理由に医師から運転免許の取得や運転を控えるよう助言された。

引用元：静岡県警察（https://www.pref.shizuoka.jp/police/shinse/menkyo/hourei/h26dokohokaisei/situmonhyou.html）

免許を取得するにあたって、一時的な症状のものから継続する症状のものまで、影響を与える病気はさまざまなものがあります。すでに自分で自覚症状がある場合はもちろんですが、自分自身では特に問題がないと思っていても、実際に運転に支障をきたす可能性がある病気があると免許取得ができなくなります。

ここではどのような病気が免許取得に影響を与えるのか、具体的な内容を紹介します。

• 統合失調症
  考えや気持ちがうまくまとめられなくなる状態が続く精神疾患です。
• てんかん
  てんかん発作を繰り返す脳の病気で、脳の慢性疾患です。
• 再発性の失神
  反射性失神や不整脈を原因とする失神、その他の原因による失神などを含め、失神を何度も繰り返している状態です。
• 無自覚性の低血糖症
  自覚症状がないままで血糖値が低くなってしまう状態です。
• そううつ病
  気分が高まる躁状態と気分が落ち込むうつ状態を繰り返す病気です。
• 重度の眠気の症状を呈する睡眠障害
  睡眠に関連した多様な病気の睡眠障害のうち、重度の眠気の症状を有する入眠障害や小腸覚醒などです。
• 認知症
  脳の神経細胞の働きが悪くなり認知機能が低下し、社会生活に支障をきたす症状です。
• 聴覚障害
  音を聞いたり感じたりする経路に障害があり、聞こえない・聞きづらいと感じる状態です。

これらの病気は、免許取得時に影響を与えます。しかし上記の病気にかかっていても、自動車の運転に支障を及ぼす恐れのある症状がない、と判断された場合は、免許の取得が可能です。（※）病気の症状や程度で個別判断を行うため、まずは免許取得が可能な状態であるかどうかを確認してもらう必要があります。

ただし、認知症に関しては診断の時点で免許の取得や更新は行えません。

さらにこれらの病気以外にも「アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒」も免許取得時に影響を与える病気として分類されます。

※参照元：警視庁（https://www.npa.go.jp/laws/notification/koutuu/menkyo/menkyo20220314_68.pdf）